今年も夏の暑さは厳しい。今日の最高気温は35℃と言われても、「今日も暑いか」くらいの感覚で驚くことも少なくなった。そんなある日、京王沿線散歩に出掛けた。目的は事前に地図で調べておいた、分倍河原駅近くの高倉塚古墳。あっけないほどすぐに見つかった古墳は円形で円墳と言うらしく、最もポピラーな形のようだ。周りの住宅に囲まれ肩身が狭そうだが、堂々とした佇まいは頼もしい。埋葬品は出土しなかったようだ。近くの八雲神社・浅間神社を参詣。八雲神社古墳もあるようだが、原型はとどめていない。別の古墳を探し、住宅街を歩いて行くと、新府中街道へぶつかり、そこには、西府村役場跡の建物が保存されている。1954年に西府村は多磨村・府中町と合併し府中市となった。現在も何らかの形で使用されているようだが、貴重な存在だ。そこで見つけたのが、武蔵府中熊野神社古墳の文字。地図を探すと、近くにあるようだ。辿り着いたところは、想像を絶する大きさの石で固めた円墳だった。正確には上円下方墳と言う。入り口を探し、甲州街道側に回ると、府中熊野神社古墳展示場の立派な建物。私と年齢はそれほど違わない「おじさん」に、丁寧に一時間かけて案内と説明をしてもらった。最後に建物の地下より復元された古墳の石室の中にも案内してもらう。正式に古墳と指定されたのは2003年ころで、それまでは小山として子ども達の遊び場だった。したがって埋葬品の多くは何者かによって持ち去られてしまったようだ。貴重な物としては、刀の鞘尻の装飾品が国指定とされ、そのレプリカが展示されている。古墳の台座が32mで円形の部分は16mの立派な古墳だった。
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