「見ず知らずの人に挨拶できますか?」と言われれば、私はNOだが多くの人もNOと答えるだろう。同時に挨拶が出来たら気持ちが良いだろな、との深層心理は誰にもある。それがある時から自然に声が出せるようになった。これまでは仕事が終わった夕方、週3回ほど歩いていたが、近ごろは土曜日の早朝1時間30分ほど歩くようになった。それまでの公園の周回コースをやめ、歩道橋の階段の上り下りから始まり、住宅街を気ままに歩くようにしている。建売住宅あり大きな古い家、集合住宅、花や樹木も目に入り、それは楽しい。たまにスマホで写真を撮ったり、有意義な時間を過ごせる。そんな心持がいい方に転がったのか、今度会った人に挨拶をしてみようとの感情が湧いてきた。最初の人は私より年配の人だった。「おはようございます」大きな声で言ったようだが、相手にはそれほどではなかったのか、少し顔を上げ「おはようございます」と小さな声が返ってきた。玄関先で夫婦で花に水やりをしてる人、中年のランニングの人、腰の曲がったおじいちゃん。行き交う人皆さんにあいさつ。たまに無視されるが、そんな事はたいした問題ではない。