霧雨の降る下北半島の海岸沿いの道は、広くどこまでも真っ直ぐで、すれ違う車はごく稀だ。真夏と言うのに気温19度、強風が吹きすさぶ岬の先に、真っ白な灯台。その灯台の西側は強風で、波は幾重にも岸に迫る。東側と言えば波は穏やかだ。10分前には写真にある、寒立馬を見つめていた。朝敵の汚名を着せられた、旧会津藩が開拓した下北半島には、その足跡が随所に見られるが、寒立馬も力強く生き抜いてきた。明治・大正・昭和の時代は軍馬とされ、その後農耕馬としての運命を辿った。現存するのは、目の前の数十頭と言う。現在は観光用として飼育されている。盛んに草を食んでいる、銅像かと見紛うようにずっと立ち尽くす、親子で寛ぐ、極端に太く短足な馬など見ていると飽きない。気温の変化に敏感で、寒さを求め、群れで灯台の方にも移動する。その証拠に、馬の糞がどこまでも点在し、うっかりすると踏んでしまう。灯台の岩場には、固有種かと思われる花々が咲き乱れ、気持ちが緩む。食堂が一軒、そこで食べたウニ丼が予想以上に新鮮で旨かった。大間港に近い佐井村にある「ぬいどう食堂」のウニ丼を食べる予定だったが、電話したところ、18日までお盆休みとのこと。予定変更となったが、下北半島ではどこで食べても、海産物は旨いことが分かった。
写真では色が出ませんでした。
実物はもっと黄色く新鮮でした。
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