前回に引き続き第二弾。今回は多摩センター駅より京王堀之内駅まで歩く。駅を降り進行方向の左側、パルテノン大通りの方向へ。初めて降りる駅だが、なんと表現したらよいのか、言葉が見つからない。普段電車に乗らないので、どの駅も新鮮な気持になるが、この駅だけは別格だ。表現すれば開発したときは未来都市、現在はミスマッチと言うところか。多分読者のほうが詳しいので多くは語らないが、左右20m以上もあるだろう歩道が100mほど続き、50段ほどの階段、さらに池が広がる。下にはだだっ広い道路が走る。駅を出て左側にはダイソウやユニクロ、各種店舗が並び、奥にはサンリオピュールランドが控える。その右には多摩美術大学美術館、ベネッセのビルが並ぶ。大通りの奥には名立たる企業のビルも乱立する。この光景が今から40年以上前にあったと思うと、この周辺の開発はかなり先を見越して設計されたものと見る。私たちは多摩美術大学美術館とパルテノン多摩で企画展を鑑賞し、下の道路まで降りる。しかしこの先が思わぬ展開となる。綺麗に区画整理された道路には車もまばら。びっくりしたことに、人の姿が見えず商店もない。しばらく歩くと、小田急線をくぐり一般道へ。このあたりからは人家が増えてくる。ビルを眼にすることはなくなる。京王堀之内へ向かう道路に右折すると、片側3車線の道路の真ん中には10mはあろう植え込みがあり、全体の道路巾は30mを超えるのではないか。ここも日曜日に関わらず、車は渋滞知らずに悠然と走っている。大妻女子大と焼却場を左に見て、一路堀之内駅へと向かう。歩いた感想は、多摩地域の開発から45年ほど経過。無数の団地や集合住宅が乱立するが、開発は駅周辺と道路が中心となり、多摩センター駅の一日の乗降客は今や90000人と言われる。だが多くは周辺のビルに勤務する会社員と大学生が占めるのでは。集合住宅に居住する人の多くは定年退職を迎えている。整備された駅周辺と、まわりに控える集合住宅、この後の多摩センターを見ていきたい思いに駆られた。
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