前回のエッセイで高幡不動尊、八十八箇所めぐりで、最後の八十八番目が見つからなかったと書いた。あまり日延するとご利益もなくなると思い、成人の日の1月13日に行ってきた。前回の1月3日とは打って変わり、行列はなく拍子抜けの感は免れない。それでも参拝の人は多く、日本人の神仏への「憧憬」にはどこか違和感さえ感じとった。相変わらず露天商が、競うように声をあげる中を、五重塔へと向かう。前回八十八番の場所を、どなたかが書いたブログで確認すると、背後に五重塔が大きく写り込んでいる画像を見たからだ。塔の回りを一周してみたが見つからず。奥にある虚空地蔵のまわり太師堂付近を見るがない。ちょうどその時、派手なオレンジ色の袈裟を纏った坊さんがいたので聞いてみると、あっけなくそこにありますよと指さす。それはまことに目立たなく、ひっそりと大師堂の横にあった。手を合わせ、八十八箇所めぐりを終えたことを報告した。ちなみに八十八体の弘法大師像は、個人が寄贈したもので、すべてに名前が書いてあるが、ここは、万惣とあった。ネットで調べると、神田にあるフルーツパーラーや、広島のスーパーマーケットなどが検索された。
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