東北(青森・秋田・山形)の沢は、雰囲気や魚影の濃さでは、他の地域と比べようがない、と思っていた。ところがその常識がくつがえる時がきた。今年に入り3回ほど那須の沢に行ったことでその思いは決定的となった。那須と言えば東京から近く、ファミリー・グループ・カップルには絶大な支持を得ている観光地だ。塩原から那須にかけては、観光スポット・お洒落な食べどころ・温泉にアウトレットもあり、別荘が点在する地域には、若者に人気の店がひしめいている。そんな俗化し混雑する地域で、岩魚釣りなど考えも及ばなかった。ところが、一歩山奥へと足を踏み込むと、そこは東北の沢には及ばないが、厳しさや水量、魚影の濃さ・サイズでは、引けを取らない沢があることが分かった。しかも、土・日曜でなく、金・土曜の日程ならば、どの店や施設・キャンプ場は天国だ。特に温泉は白濁の硫黄泉で、何とも気分がいい。元湯の鹿の湯は熱くて、混雑していてお勧めできないが、同じ泉質の子鹿の湯はいい。と言うことで、しばらく那須の沢を研究することにした。